デジタル教科書100のQ&A【導入編】

提供: みんなのデジタル教科書教育研究会

目次


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デジタル教科書100のQ&A【基本編】
デジタル教科書100のQ&A【Why デジタル編】
デジタル教科書100のQ&A【様々な立場編】
デジタル教科書100のQ&A【政治・制度・法律編】
デジタル教科書100のQ&A【技術・機能編】
デジタル教科書100のQ&A【導入編】
デジタル教科書100のQ&A【運用編】
デジタル教科書100のQ&A【脱線編】


Q35 導入してうまくいかなかったらどうするんですか?

そうならないための研究・検証が事前に必要となります。また、大きな変革ですので、色々と問題が起こる可能性は考えられます。 事前に最大限の準備をしておき、うまくいかないときは、即時対応できるようなサポート体制を取っておくことが重要です。分野は違いますが、最近の事例だと、地上デジタルテレビの導入や、裁判員制度の導入の際の対応が、参考になりそうです。


Q41 情報教育担当者が大変すぎませんか?

日々の授業で使われるものであり、どうしても業務は増加します。しかし、すでに、かなりの過剰負担がかかっていますので、メンテナンス専門の企業がサポートするなどの工夫が一層必要です。これまで以上のサポート体制と業務に見合った待遇が必要となります。


Q42 学校現場からの反発が起きませんか?

授業改善に必要なものであり、使用に際して不安感をのぞく体制作りが必要だと思われます。 そのためには、適切な情報発信と、現場の意見を取り入れた検討委員会の開設など様々な工夫が必要です。また、教員の研修の仕組みについても検討する必要があります。


Q43 先生方の研修はどの程度必要ですか?

まず、現時点においては、「指導者用デジタル教科書」を使った授業に関する研修などが考えられます。 さらに、教員養成段階から十分な教育を実施する必要があります。
その上で、導入に際しては、子どもに与える前の年には教師への配布を完了し、それを使って授業をする準備期間が必要であると思います。 各都道府県や市町村の教育センターでの伝達講習なども、大切になってくると思います。


Q52 親の負担はないのですか?

教科書としての位置づけであれば無償ですが、端末については、リースであれば有償となります。もし負担できない場合は公費による補助や支援の制度を導入し、電子教科書が持てない子どもは無くす必要があります。


Q57 実現の可能性はどれくらいあるのですか?

長期のスパンで見れば、歴史の必然で100%であると言っても過言ではないでしょう。しかし、これから5年、10年、という短いスパンで考えると、まだ決定とは言えないのが正直なところです。 研究・検証を経て、予算化などの可能性が探られていくと思われます。


Q60 これからのスケジュールはどうなっているのですか?

数年間の検証実験も行われていますが、内容・進め方については、これから論議されていくと思われます。2015年にすべての児童生徒に提供するとなると、これから1〜2年でかなりの方向性が示されてくると思います。


Q63 iPadをそのまま導入する可能性はありますか?

可能性は0ではありませんが、ハード、OSがクローズ環境なので他社との共通仕様化することが困難な点がネックです。仕様が開かれているアンドロイドやリナックスを使うものが採用される 可能性が高いと思われます。ただ、ユーザーインターフェースの点で、極めて優れているのでその技術に学ぶ必要がありそうです。


Q65 特別支援の児童はどうするのですか?

子どもの実態にあわせて、使用方法が研究されていくと思われます。また、
DAISY www.dinf.ne.jp/doc/daisy/
のように、特別支援に配慮した規格が採用されていくことが期待されています。 また、映像や音声などは、視覚や聴覚に訴えるため、集中力の乏しい児童も興味を持ちやすいとも言えます。特別支援教育の視点からも、デジタル教科書は有効であると考えています。



Q93 導入までにどんな障害がありそうですか?

必要な予算・端末の開発・法整備などこれから考えられることは多いと思われます。 また、デジタル教科書導入に反対の考えをもつ人々の抵抗、仕様を争う企業間の争いなど沢山の障壁が想像されます。
ただ、前途は多難でありますが、技術面を含めて乗り越えられない程のものではありません。子どもたちの未来に必ず必要な物なので、すべてを乗り越え、実現ができます。その時期を少しでも早めたいものです。


Q94 これからの手順はどうなると思いますか?

研究・検証を経て、予算化などの可能性が探られていくと思われます。政府の議論、DiTTなどの 民間企業の議論、現場(例えばデジ教研)の議論を融合していくことが今必要とされています。


Q96 もう少し、ゆっくり導入を進めてもいいのではないですか?

想定が5〜10年後であり、十分な研究を経て、と考えられていると思われます。 しかし、既に諸外国には後れを取っており、日本の将来の為にも今がぎりぎりのタイミングです。拙速は避けるべきですが、充分考慮しつつスピードを上げる必要があります。
一方で、多少外国に遅れをとって、国際競争力を失い、国民生活が窮乏し、いろいろと手遅れになってしまったとしても、性急にことを運ぶよりは、ゆっくり慎重にことを進めるほうがよい場合もあると考える人もいます。

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